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日韓学生海ごみ交流ワークショップIN釜山!

更新日:1月26日

2024年の幕開けに相応しいイベントがお隣の国、韓国・釜山にて開催されました。


【日韓学生海ごみ交流ワークショップIN釜山】 

主催:長崎県

運営委託:一般社団法人対馬CAPPA

場所:BPEX(釜山港国際展示コンベンションセンター)5F

日時:2024年1月7日(日)10時~20時(ワークショップおよび食事交流会含む)


【目的】

日本の最西端に位置する対馬は海流等の影響を受け、韓国や中国から多くの海岸漂着物が漂着している。プラスチックをはじめとする海岸漂着物等の削減を図るため、日本国内だけではなく隣国の韓国や中国等の東アジア諸国と課題の共有や相互理解が不可欠である。

相互理解を深めるため、昨年度長崎県本土部で巡回展を開催し好評であった「漂着物のトランクミュージアム®対馬版」の展示を韓国釜山広域市において実施し、日韓学生による交流イベントを開催する。


【参加者】

対馬高校:25名(学生・引率含む)

県および市の職員:5名

対馬CAPPA:11名(通訳等サポート含む)

韓国参加者:28名(講師・学生・引率含む)



 


1月6日(土)。

陽も傾いた夕方ごろ、釜山への渡航者41名が比田勝港に集合しました。

この日の天気は快晴で風も穏やか。ゆったりとした船旅を経て無事入国を果たしました。



まず赴いたのは、釜山の夜景が一望できるロッテ百貨店の屋上展望台です。

外国との玄関口にして300万都市ならではの夜景に、対馬高校の生徒さんたちも私たちも感嘆の声を上げずにはいられませんでした。



この後、夕食をとってホテルへチェックイン。

各々が明日の準備を行ない、早めの就寝となりました。



 


1月7日(日)。

早朝よりBPEX(釜山港国際展示コンベンションセンター)に集まった主催および参加者68名は、5F大会議室に勢揃いしました。



それぞれが緊張感を伴いながら開始された本イベントは、まず主催である長崎県県民生活環境部資源循環推進課課長 赤澤貴光さまによる、世界的課題である海ごみ問題の解決に向けた長崎県と釜山の友好関係推進に一層期待する、という旨の挨拶より始まりました。

その次に行なわれたのが、私ども対馬CAPPA代表理事 上野芳喜より「対馬の海ごみ事情」に関する講義です。対馬という地を初めて知る方にも分かりやすく現況をお伝えできたと思います。



そして続いての講義では、韓国海洋大学校工科大学環境工学科教授 チェ・ギュヂョンさまによる、プラスチックに焦点を当てた「世界の海ごみ事情」に関するお話を聞くことができました。



プラスチックが齎す海洋環境および生態系への影響、これを抑制するための倫理的消費の推進、といった興味深い内容に思わず聞き入ってしまいました。

 

休憩を兼ねた合同昼食会を挟んだ午後の部、いよいよ対馬高校の発表となりました。

主題は対馬および対馬高校が行なってきた環境活動の紹介です。流暢な韓国語で語られるプレゼンテーションに、韓国側の参加者は大変驚いていました。



この時、対馬高校の皆さんにはトランクミュージアム®対馬版の解説もお願いしました。

それぞれのトランクが表す海ごみの特徴と、私たちが伝えたいメッセージを、これまた見事な韓国語で発表してくださいました。感謝です。




発表が終わった後、参加者は8つのグループを作ってテーマに沿ったディスカッションを行なっていきます。

 

「日韓が協力してできること」

「この海ごみ(とある一種)をどう扱えば解決できるか」

 

以上のテーマについて出た意見を、日韓それぞれの代表者がそれぞれの言語で発表しました。


・学生でも参加しやすい日韓合同清掃イベントを増やす

・環境に配慮した自然素材をもっと多用する

・海洋ロボットやセンサー技術を共同開発する

・集めた海洋ごみでモデルハウスを作る


といった若者ならではの発想が言葉となり、私たちの耳に届けられました。

 

※会場の様子↓



 ワークショップ終了後、ヨンド区生涯学習チーム長 コ・ヘヨンさま、および対馬市環境政策課課長 阿比留正臣さまによる講評が行なわれました。

充実したワークショップであったこと、友好的な交流ができたこと、より一層の相互発展を願う旨を両名は述べ、これを以て本イベントは閉会となりました。



BPEXを後にした全参加者は、F1963という施設を訪問しました。

元ワイヤー工場を改装して作られた、オシャレなカフェや図書館が設置されている複合文化施設では、エコリノベーションを学びながら自由度の高い交流を行なうことができます。

やはり学生の皆さんには緊張や疲れもあったようで、各々が自然体で親睦を深め合っていました。




締めくくりとして行なわれた合同夕食会では、特に賑やかで華やかな交流が行なわれました。

たくさんの焼き肉の前で話題を交換し合う学生たちの笑顔を見て、あぁ良かったな、と安心を覚えました。

特に日韓学生同士がInstagramのIDを交換し合う様子は微笑ましく、この交流は途絶えることのない持続可能なものであるのだと実感することができました。




 


翌日1月8日(月)。

まるでオチでもついたかのような大時化の中、船にがくがくと揺られながら対馬へ帰還いたしました。

大都会もいいですが、比田勝港で感じた対馬の風はやっぱり心地良いもので、各人どこか表情がほころんでいたような気がします。……船酔いのせいかも?


日韓学生海ごみ交流ワークショップ自体は終わりましたが、釜山ではこの日もトランクミュージアム®対馬版の展示は続いていました。

会議場前の広いスペースを悠々と使い、足を止めてくださる方々に少しでも対馬の状況を知ってもらおうとお伝えさせていただきました。




 


二泊三日(展示は三泊四日)に亘る、日韓学生海ごみ交流ワークショップIN釜山。

コロナの影響から四年ぶりとなった本イベントを再開できたこと、携わることができたこと、大変嬉しく思います。

思えば2023年度は日韓交流が盛んな年であったと感じています。今後も継続し、そして発展させていく決意を胸に来年度へ挑む所存でございます。

関係各位の皆さま、サポートくださった方々、そして若き未来の担い手たち、本当にありがとうございました! 2024年も何卒よろしくお願いいたします!


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